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清水・立田悠悟、丸坊主の決意。
冨安健洋との“差”を埋められるか。
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/03/30 10:30
長身センターバックとして立田悠悟は注目の存在だ。清水の地で外見だけでない存在感を見せてほしい。
冨安との差を早く埋めないと。
昨年11月、代表の一員としてドバイカップに挑む最中、彼が話していたのはすでにA代表で活躍している冨安健洋との“差”だった。
「もともとのセンターバックとしての差は結構あったけど、向こうは海外に行き、自分はサイドバックをやっていて、センターバックとしての差が本当にものすごく広がってしまったなと自分では思っている。自分も早くチームでもセンターバックで出られるようにしないといけない。この差を早く埋めないといけないし、早く追いつき、追い越さなければいけないと思っている」
年が明けて今シーズン。立田のポジションはサイドバックではなく、本職のセンターバックに変わった。個人としても副キャプテンに就任。責任ある立場となった。
そういった流れを振り返ると、芯の通った青年が丸坊主になったのは必然だったように思う。
CBの難しさを楽しんでいる自分。
しかし、ことはそう簡単に運ばない。ここまで4試合を終えた段階で清水は17位。失点11はリーグ最多の数字となっている。この成績を順調とは言い切れず、もちろんセンターバックとして全ての試合に出場している立田に批判の目が向けられるのは当然である。
それでも立田は「言い方が難しいですけど」と断りを入れつつ、素直な思いの丈を明かす。
「やっぱりサイドバックとは違った景色、違ったプレーを求められる中で、正直、すごく自分でも迷いながらやっているところがあります。それにセンターバックはすごく失点に絡むポジション。失点に絡むことで見えてくることもあるし、失点に絡まないと成長していくことができないと思っています。
だけど、それを楽しんでいる自分がいる。どんどん自分のところに来いと思うところはあるし、すごく勉強させられている時間だと思う。早く身になるように、試合に出続けられるように、個人のパフォーマンスを上げていくことが大事だと思います」