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仙台vs.神戸で心に残った歌の力。
復興も応援もサッカー流でいこう!
text by
川端康生Yasuo Kawabata
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/03/17 08:00
仙台vs.神戸戦ではテノール歌手・秋川雅史さんがゲストで登場。「歌」のパワーを明確に示してくれた。
「愛の讃歌」を聴くたびに。
だから――僕はこれから先、「愛の讃歌」を聴くたびに思い出すと思う。
あの日のスタジアムには震災や復興を声高にアピールする文字はなかった。けれど、アウェイチームのサポーターが「愛の讃歌」を歌い上げた直後、ホームチームも含めたスタンドから起きた拍手、そして始まった「カントリーロード」……。
そこには言葉にしなくても共有している思いがあった。共有できているという確認に文字も言葉も必要なかったのだ。チャントと拍手のやりとりで十分だった。なぜなら、ここはサッカー場。復興も応援もサッカーの流儀でやる。
8年目の仙台スタジアムは、両チームのサポーターのそんな矜持とともに記憶された。