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高木美帆「みんなで抜いた」世界新。
小平奈緒、コーチ、強敵への感謝。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byTakao Fujita
posted2019/03/14 08:00
帰国後、高木は2月の世界スプリントの500mで得た発見が今回の記録にもつながったとコメントした。
「平昌のやりきった感とは違う」
今回は初日の女子1000mでこれまで小平が持っていた世界記録を、1分11秒61で優勝したブリタニー・ボウ(米国)に塗り替えられたが、翌日には1500mで高木美が新たにワールドレコードホルダーとなり、日本女子の底力と誇りを示した。
今後は小平もまた世界記録を狙って滑る。ハイレベルなレースは来季も途切れることなく続いていく。
皆で競い合いながら記録を塗り替えていくことがスピードスケートの醍醐味であり、価値である。高木美が見つけたのはこういうことなのだろう。
「来年、どういうモチベーションになるかは現段階ではわからないですが、でも、昨シーズン、平昌五輪を終えたときのやりきった感とは違いますね」
言葉に充実の響きがあった。