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本田圭佑がACL凱旋後に話したこと。
厳しさの中に見え隠れする「願い」。
posted2019/03/13 17:00
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph by
Getty Images
本田圭佑の“日本凱旋”のニュースは、新聞やテレビなどのメディアを大きくにぎわせていた。
無理もない。本田が日本のピッチに立つのは日本代表としてプレーした2018年5月30日のガーナ戦以来。それにクラブチームの選手としては、Jリーグの名古屋グランパスに在籍した2007年12月以来、約11年3カ月ぶりのこと。
久しぶりに日本のサッカーファンの前に姿を見せるとあって、話題になって当然である。
今回はメルボルン・ビクトリーのキャプテンとして、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第2節サンフレッチェ広島戦にスタメン出場を果たした。
試合はメルボルンが1-2で敗れたが、後半26分には右サイドからDFストーム・ルーが折り返したクロスに合わせた本田がスライディングシュートで同点ゴールを決め、観客を沸かせていた。
「(結果は)残念ですけれど、やれることはやったんで、仕方ないですね」
日本での試合を楽しんでいた本田。
試合終了後、開口一番にそう語った本田。試合に敗れたことでその表情は硬かったが、日本に凱旋しての試合を楽しんでいたのは間違いなかった。
試合前日から、本田の話を聞いてきた。彼の言動から見えてきたものがあったのだが、それは日本に対する思いと提言、そして生き方である。中身の1つは日本のサッカーについて。もう1つは世界平和への想いだった。
'07年以来となるJリーグクラブとの対戦を終えて、本田は様々なことを感じていた。
「これだけみても、まだ全部はわからないです。けれども最近はイニエスタが来たので、たまにヴィッセル神戸の試合を見ます」
近年の大物外国人のJリーグ入りに本田が関心を寄せていることも分かった。そこから日本のサッカーが成長したという言葉を口にするのかと思ったのだが、返ってきた言葉は厳しいものだった。
「でもやっぱり、俺がいたときからあんまりスタイルが変わってないなという印象があります」