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再びジェイミー・ジャパンの一員に。
期待の若手、松橋周平がケガから復帰。
posted2018/07/16 08:00
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph by
Masataka Tara
松橋周平が帰ってくる。
2016年度のラグビー国内最高峰・トップリーグで、新人賞、ベスト15をダブル受賞。大卒1年目で日本代表に昇りつめたが、昨秋に右膝前十字靱帯を断裂。長期のリハビリを余儀なくされていた。
そして2018年夏。リコーブラックラムズで3年目を迎えた24歳は、いま8月31日開幕のトップリーグにうずうずしている。
「トップリーグの開幕戦にスタメンで出て、しっかりと良いパフォーマンスを出す。今はそれしか考えていないです」
調整もあり、強度の高いコンタクト練習はこれからだ。しかしあとは開幕戦へ向けて追い込んでいく段階にある。
身長180cmと決して大柄ではないが、類い稀な突進力、密集戦でのボール奪取力などを武器に、明治大学2年時からナンバーエイトを担った。
明大卒業後に入社したリコーでは、ルーキーイヤーでチーム最多の10トライ。ゴール前の勝負所で相手防御を破り続け、日本代表のヘッドコーチ(HC)、ジェイミー・ジョセフの目に止まった。
「追い込んで自信をつけるタイプ」
代表デビューは、ジョセフHCの初陣となった2016年秋のアルゼンチン戦。松橋はジェイミー・ジャパンの出港当初の乗組員だった。
勢いそのままに2017年はサンウルブズに初参加。日本代表としてはバックロー(FW第3列)で8キャップを重ねたが、しかし昨年10月の世界選抜戦で、ラックに巻き込まれて靱帯を切り、船を降りることになった。
「正直、ずっと試合続きでした。トップリーグが開幕して、そこからサンウルブズに参加して、日本代表の試合があって。身体と精神をうまく持っていけていない自分がいたことは気づいていて、少しマズいなと思ってはいたんですけど」
自らを「追い込んで自信をつけるタイプ」という松橋は、がむしゃらに突き進んだ。ジャパンに選出されてまもない若手に「休ませてほしい」と要望する余裕があるはずもなかった。