【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
アスリートが現役を退いた後の人生。
池田純「人に憧れられる生き方を」
text by
池田純Jun Ikeda
photograph byGetty Images
posted2019/02/20 07:00
「バスケットボールの神様」と呼ばれるジョーダン、最近ではeスポーツの会社へも投資を行なっている。
もっと幅広いキャリア形成を。
日本人アスリートの場合、そういった自由な、多彩なキャリアを描いている人はあまり多くないように思います。
思いつくのはサッカー選手から世界の旅を経て、日本文化の素晴らしさを再発見し、日本酒に関するプロジェクトを積極的に進めている中田英寿さん。
また、現役選手でありながら、アスリートの社会貢献の形をさまざまな方面で模索しつづけている本田圭佑選手。彼はサッカースクールを世界各国で運営し、ヨーロッパのチームを買収し、さらにはカンボジア代表チームの実質的な監督兼GMを務めたりと、これからの展開も大変楽しみな存在です。
サーフィンのグッドオールに似た存在といえば、スノーボードの國母和宏さんでしょうか。バンクーバー五輪に出場し、服装問題などで思わぬ騒動となった國母さんですが、今では世界的なプロボーダーとしての地位を築き、その勇猛果敢なライディングの模様をおさめた美しい映像は、これまでなんども世界のベストビデオに選ばれたりしています。
もっと幅広く、もっと自由に──。アスリートのキャリア形成が、もっと柔軟性のあるものになっていくことを願っています。