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酒井高徳は「重要すぎる選手」。
新システムの中心に選ばれた理由。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2019/02/19 10:30
日本代表時代、ボランチを務めたこともある酒井高徳。マルチロールな能力が28歳にして開花し始めた。
「あぁ、頭が疲れたなぁ」
チームの成長が個人の成長に、個人の成長がチームの成長につながる。今の酒井はそんな幸せな環境に身を置いている。そしてボルフ監督からこんな声もかけられるという。
「俺たちの今のシステムが機能するかしないか、オマエはそのポイントになっている。オマエは重要すぎる選手なんだ」
確かに、2部での戦いはレベルが落ちる。ドイツに渡ってから6年半経験した1部時代と比べて、試合後の身体の疲れは軽減された。しかし酒井は最近、試合後にこう感じるという。
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「あぁ、頭が疲れたなぁ」
3月に28歳となる酒井は、サッカー選手としてのキャリア中盤にさしかかっている。そこから大きく伸ばせるものがあるとしたら、サッカーを考えてプレーする力にほかならない。
だから、これからの酒井が周囲を驚かせるような進化を遂げたとしても、何ら不思議ではない。