“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
根尾昂はいつ中日で優勝できる?
松坂、田中、大谷の例を見てみると。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byKyodo News
posted2019/02/06 11:45
与田監督から早期一軍合流の話も出ている根尾昂。中日にポジティブな空気をもたらしてほしい。
守備は京田に軍配が上がるが。
中日では京田陽太とショートのレギュラー争いが待っている。
京田は守備力に関してはセ・リーグのナンバーワンである。
刺殺+補殺+失策で算出される守備機会は'17、'18年の過去2年、源田壮亮(西武)にこそ敵わないがリーグ1位。
その京田を守備で上回るのは難しくても、バッティングと走力を含めた「総合力」では1、2年後には抜けるのではないか。その1、2年を前倒しにしてレギュラーポジションを与えたらどうか、というのが私の意見だ。
立浪が新人王を獲った'88年を振り返ると、'87年のレギュラーショートは宇野勝だった。当時の宇野は30本のホームランを放ち、ショートでベストナインにも輝いていた。
リーグを代表する宇野をセカンドにコンバートしても当時の星野仙一監督は内野陣を整備したかったのだろう。そしてこの'88年、6年ぶりのリーグ優勝を果たしている。
コンバートで空気を変える?
与田剛新監督のプランはわからないが――ヘッドコーチに就任した伊東勤は監督として西武時代('04~'07年)、ロッテ時代('13~'17年)、若手の育成・抜擢に実績を残している。ともに2009年の第2回WBCではコーチとして連覇達成に手腕を発揮しているので、信頼関係は築かれている。
与田監督は伊東ヘッドコーチの若手抜擢の進言には耳を貸すと思うし、そうしないと中日は6年連続Bクラスの泥沼は抜けられないと思う。
根尾がショートに入って京田がセカンドに回れば、高橋周平がサードに回り、サードの福田永将がレフトに回る可能性がある。
1人の大物新人が入るということはチーム内のポジションが大きく動く、ということである。
それは淀んだチーム内の空気に違う流れを作ることにもなる。