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森保ジャパンはこんなに強かった。
イランを粉砕した本領発揮の理由。

posted2019/01/29 11:30

 
森保ジャパンはこんなに強かった。イランを粉砕した本領発揮の理由。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

前評判では劣勢との声が多数派だったイランを相手に、高い集中力、エース大迫勇也の得点、クリーンシートの完璧な試合運びだった。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Takuya Sugiyama

 森保一監督と選手たちにとって、心地良い復讐の叫びだったに違いない。

 現地時間1月28日18時にキックオフされたアジアカップ準決勝で、日本はイランに3-0で快勝した。今大会の出場国ではFIFAランクが最上位であり、ここまで5試合を12得点無失点で勝ち上がってきた優勝候補の最右翼を、完膚なきまでに叩きのめした。

 イランはキーマンのひとりを欠いていた。背番号17を着けるメフディ・タレミが、累積警告で出場停止だったのである。ウイングやインサイドハーフを担当するこのアタッカーは、ここまでチーム2位の3ゴールを挙げていた。

 彼と背番号11のバヒド・アミリが左サイドでコンビを組むと、ポジションチェンジが頻繁なうえにクロスの供給源が分散され、守備側にとってはひどくやっかいになる。タレミの出場停止によって、左サイドからの攻撃の脅威度はダウンしていた。

 もっとも、イランがベストメンバーだったとしても、結果は変わらなかったかもしれない。いや、変わらなかっただろう。この日の日本のパフォーマンスは、それぐらい出色だった。

6試合目にして最高の状態。

 アジアカップやワールドカップのような短期集中の大会で優勝をターゲットとするチームは、グループリーグからアクセルを踏み込まない。勝ち点を落とさないように注意しながら試合を重ねていき、徐々に調子を上げていく。

 準々決勝から中3日のスケジュールで、大会通算6試合目となる準決勝は、どちらのチームにとっても厳しい。日本はグループリーグ第3戦でターンオーバーを採用しているが、レギュラーのほとんどは4試合フルに出場してきた。

 ところが、チームに疲労の色はない。ベトナム戦より躍動感がある。試合への準備において、はっきりと日本はイランを上回っていた。

【次ページ】 相手を混乱させた大迫の存在感。

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