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権田修一が9年間待ち続けた感覚。
「代表の重みをこんなに感じるとは」

posted2019/01/28 11:40

 
権田修一が9年間待ち続けた感覚。「代表の重みをこんなに感じるとは」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ベトナム戦の出場時点で権田修一は国際Aマッチ9キャップ。そのうち4試合が今大会だ。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Takuya Sugiyama

 9年もの間にわたって待ち続けた感覚を、権田修一は全身で噛み締めている。

「Jリーグとの違いというのは、今回のアジアカップですごく感じています。トルクメニスタン戦で決められた1点目にしても、あの位置から打ってくるシュートはJリーグではなかなか受けられないものだし、クロスに入ってくるタイミングだとか、CFの選手の貪欲さだとかは……。

 Jリーグが悪いとか言うつもりは全然なくて、いつも日本人同士のなかでやっていて、外国人選手ばかりのなかに入らないと体験できないことはたくさんある、ということなんです」

 準々決勝までに出場した4試合の相手は、中央アジアのトルクメニスタン、中東のオマーンとサウジアラビア、東南アジアのベトナムである。異なるプレースタイルの国と短期間で次々に対戦し、勝利をつかんでいった。やるべきことは多く、時間は限られていたが、それこそが国際大会の特色であり、充実感を得られる時間だ。

「やっぱりホントに幸せな時間です」

 権田は声を弾ませた。

「色々なタイプの相手と試合ができることで、毎試合チームが成長することにつながり、僕自身も色々な状況を経験できる。そういう体験ができるのは幸せだと思うし、初めて日本代表に入った2010年から、ずっと欲していた経験なので。

 プレッシャーは当然ありますし、日本のゴールを守る責任も感じますけど、ただやっぱりホントに幸せな時間です。もちろん、幸せっていうのは自分が結果を残して初めて言えることで、『この状況がすごくうれしいです、でもやられちゃいました』じゃダメなので、責任をしっかり果たしていかなければ」

 初代表は2010年1月のイエメン戦だった。新年早々に組み込まれた格下とのアジアカップ予選に、当時の岡田武史監督は国内組だけでチームを編成する。20歳の権田はアウェーのサヌアで、吉田麻也らとともに国際Aマッチデビューを飾った。

【次ページ】 招集はされても出場機会が増えない。

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