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イニエスタの存在がJに与えた恩恵。
謙虚で自然体のスター、2年めへ。
text by
吉田治良Jiro Yoshida
photograph byGetty Images
posted2019/01/04 11:00
Jリーグでイニエスタがプレーすることの効果の大きさを想像しきれていた人などいるのだろうか。
彼から学ぶ選手が現れたら……。
神戸の選手だけではない。対戦相手も含め、イニエスタと同じピッチに立った選手たちが、彼から何を学び、何を奪い取るか。かつてイニエスタも先輩シャビ・エルナンデスから多くを吸収し、そして模倣するだけではなく、そこから彼独自のスタイルを生み出した。そんな選手がJリーグに数多く現われた時、間違いなく日本サッカーは次のステージへと到達しているはずだ。
そして言うまでもなく、日本で2年目を迎えるイニエスタへの期待も膨らんでいく。
「これからも、誰よりも激しい練習を積んで、このチームをより高みに連れて行きたいと思っています。(昨シーズン終盤の)チームのフィーリングはとても良くなっているので、来年はより良い結果をファンのみなさんにお届けできると約束します」
昨シーズン終了後、そう語ったイニエスタは、きっと2019年も謙虚に、自然体で、再び我々にスーパープレーの数々を見せてくれるに違いない。
バルサ退団セレモニーの最後を、「ビスカ(万歳)・バルサ! ビスカ・カタルーニャ! ビスカ・フエンテアルビージャ!」と言って締め括ったイニエスタ。もしかすると、神戸の優勝セレモニーで、彼が「ビスカ・神戸!」と叫ぶ日も、そう遠くないのかもしれない。
さて──。
2019年シーズンのJ1リーグが終わる時、ハードディスクから消せない試合は、どれだけ溜まっているだろうか。