解説者兼任アンバサダー。

　また、現役時代の経験とコーチとしての知識を生かし解説者としても活躍。栃木ブレックスのアンバサダーとして地域活動や会場設営に参加することも当たり前にこなすなど、今もチームへの愛情は非常に強い。

「なんですかね、いろいろありすぎてアレですけど、救ってもらった感があるので……。バスケットの楽しさというのをあらためて感じさせてくれたチームだし、“プロとしてバスケットボール選手になるというのはこういうことなんだな”ということを感じさせてくれたチームですね」

　網野はこう語っているものの、大学の教員である以上、授業やコーチとして練習の準備をするだけでなく、事務作業や委員会といった会議に参加しなければならない。

　大学への通勤は電車を使い、その間に必要な作業を行うなど、自分の時間を有効に使う術を身につけているのは、現役時代の経験からという。これこそが4足のわらじを履ける秘訣なのだ。

「周りの方の協力と理解。そこに対する感謝しかないので。空いている時間で、できる限りのことはやろうと思っていて、それを認めてくれる環境があるのはすごく幸せだなと思っています」

大学コーチとしての第一歩。

　こう語る網野にとって、白鴎大の部長兼監督としてのキャリアはまだスタートしたばかり。今年は関東学生リーグ1部で11勝11敗の成績で6位、インカレでは準々決勝で専修大に59－63のスコアで惜敗し、7位という結果に終わった。

「インカレの専修戦についてはどちらに転ぶかわからない試合でした。最後のリバウンドを相手のガードに取られたのは正直痛かったです。ディフェンスの部分は大会通して良くできたと思いますが、オフェンスのターンオーバーやアウトナンバーを確実に決めるようにしないと、日本一は難しいと感じています」

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