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3歳のルヴァンスレーヴが砂の王に。
ダート馬が最優秀3歳牡馬の可能性?
posted2018/12/03 11:20
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
強い3歳馬はアーモンドアイだけではない。ダート界でも古豪を蹴散らす、若き絶対王者が誕生した。
第19回チャンピオンズカップ(12月2日、中京ダート1800m、3歳以上GI)を、ミルコ・デムーロが騎乗した圧倒的1番人気のルヴァンスレーヴ(牡3歳、父シンボリクリスエス、美浦・萩原清厩舎)が優勝。前身のジャパンカップダート時代の2001年クロフネ、'05年カネヒキリ、'06年アロンダイトにつづく史上4頭目、舞台が中京に移ってからは初めての3歳の優勝馬となった。
アーモンドアイが制した前週のジャパンカップにつづき、下半期の砂王決定戦でも3歳馬による圧勝劇が披露された。
ルヴァンスレーヴは内の2番枠から好スタートを切り、出たなりのまま2、3番手のインにつけ、1コーナーへと入って行った。
「ちょっと入れ込んでいたけど、いつもどおりだった。前はスタートはよくなかったけど、だんだん上手になっている。出して行かなくても、いいところを取ることができた。ずっと馬なりでした」
デムーロは、いちだんと上達した日本語でそう振り返った。
デムーロもルメールも絶賛。
向正面では、単騎逃げを打ったアンジュデジールから2、3馬身離れた2番手の内を、引っ張り切れないほどの手応えで進んだ。
最後の直線。ルヴァンスレーヴは、先頭のアンジュデジールの直後につけ、追い出しのタイミングをはかっていた。そして、ラスト200m地点で外に進路を取ってスパート。
瞬時に後続を突き放し、2馬身半差をつけてフィニッシュした。
勝ちタイムは1分50秒1のレースレコードタイ。まったく危なげない完勝劇であった。
「素晴らしい馬。化け物です。クリストフ(・ルメール)が『ダートのアーモンドアイだ』と言っていました。本当ですね」とデムーロ。