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3歳のルヴァンスレーヴが砂の王に。
ダート馬が最優秀3歳牡馬の可能性?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2018/12/03 11:20
圧倒的1番人気にこたえて砂の王者に輝いたルヴァンスレーヴ。まだ3歳、来年も覇権は続きそうだ。
8週連続で外国人騎手がGI勝利。
前週のアーモンドアイ同様、内枠を引いて不安視されながら、速いスタートを切って、キャリアで初めて先行した。直線で前の馬のスリップストリームに入るかのように追い出しを待ってから外に持ち出したところも、後続をちぎってレコードを叩き出したところも、アーモンドアイのジャパンカップと同じだった。
もうひとつ加えるなら、外国人騎手を背にしていたところも同じだった。これで8週連続、外国人騎手がGIを勝ったことになる。
ルヴァンスレーヴの次走は来年2月のフェブラリーステークスになる模様。
最優秀3歳牡馬が見えてきた。
ルヴァンスレーヴにとって、これがJRA・GI初制覇であった。しかし、前走、盛岡の南部杯と前々走、大井のジャパンダートダービーの統一GIを勝っているので、これが今年のGI3勝目、それもすべて圧勝の3連勝である。
この勝利で、JRA賞の最優秀3歳牡馬のタイトルが見えてきたのではないか。
ほかの候補は、やはり、クラシックの勝ち馬ということになるだろう。が、皐月賞馬エポカドーロ、ダービー馬ワグネリアン、菊花賞馬フィエールマンの3頭とも年内は休養し、有馬記念に出ない見込みだ。3頭とも、GIは1勝ずつ。
ほかに今年GIを勝った3歳牡馬は、NHKマイルカップのケイアイノーテックと、マイルチャンピオンシップのステルヴィオだが、これら2頭も、年内は出走しないと思われる。
レースの重みとしては、「競馬の祭典」と呼ばれる日本ダービーが一番だ。しかし、一年を通じての活躍度や、勝ち方のインパクトでは、ルヴァンスレーヴに軍配が上がるのではないか。
過去にも、クラシックを勝っていないのに最優秀3歳牡馬に選出された馬が3頭いる。1988年のオグリキャップ、1998年のエルコンドルパサー、そして、'02年のシンボリクリスエスである。