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春はまさかの連闘で安田記念制覇。
モズアスコットがマイルCSも最有力。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYuji Takahashi

posted2018/11/17 08:00

春はまさかの連闘で安田記念制覇。モズアスコットがマイルCSも最有力。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

調教で状態のよさを印象付けたモズアスコット。1600mでの安定感はすさまじく、連を外したことがない。

川田&アルアインも可能性あり。

 日本人騎手の騎乗馬では、川田将雅が手綱をとるアルアイン(牡4歳、父ディープインパクト、栗東・池江泰寿厩舎)が最有力か。

 昨年の皐月賞以来勝ち鞍から遠ざかっているが、13戦のキャリアで掲示板を外したのは、重馬場だったシンザン記念(6着)と、距離も馬場状態も合わなかった菊花賞(7着)だけ。それでも大敗したわけではない。

 前年のクラシック三冠を走り切り、前走の天皇賞・秋でメンバー最先着(4着)となったあたり、'12年に武豊の手綱でここを勝ったサダムパテックに通じるものがある。サダムパテックは天皇賞・秋8着で、GIでは皐月賞2着が最高だった。アルアインはそれ以上の実績でここに臨むわけだ。

 ということで、印を。

◎モズアスコット
○ペルシアンナイト
▲アルアイン
△ステルヴィオ
×ロジクライ
注アエロリット

ジュールポレールにもドラマがあるが。

 モズアスコットとペルシアンナイト以外はみなノーザンファームの生産馬だ。もちろん、たまたまこうなったわけではなく、狙って印をつけた。

 ほかにも、ミッキーグローリーとカツジが、1984年のグレード制導入以降初めて全きょうだい(父ディープインパクト、母メリッサ)としてGIに出走することになったり、もしジュールポレールが勝てば前述のサダムパテックとの初めてのきょうだい制覇になるなど、血統的に面白い話題もあるのだが、外国人騎手の派手な活躍の陰で、どうしても目立たなくなってしまう。

 ともあれ、世界の名手がいかにして騎乗馬の能力を引き出すか。せっかくの機会だから、存分に楽しみたい。

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クリストフ・ルメール
モズアスコット

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