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バルサ化神戸、守備はどうする?
リージョ監督は伊野波雅彦に託す。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byVISSEL KOBE
posted2018/11/07 11:15
ヴィッセルの守備を安定させた伊野波雅彦。イニエスタら豪華攻撃陣を最終ラインで支える。
リージョ監督も名指しで称賛。
リージョ監督は試合後「普段、個人名を上げることはないが」と前置きしながらも「伊野波はチームに熱を加えてくれた」とベテラン選手のプレーを絶賛した。
自身が指揮する3試合目で“伊野波”という手を打ち、大量失点を防いだリージョ監督。ただもう少し早く伊野波や那須らが試合に出ていれば、ここまで苦しまなかったかもしれないが。
「まだまだ厳しい状況がつづきますが、今日の勝利は(残留に向けて)大きい。これで、次もいい感じで戦えると思います」
那須は、ホッとした表情でそう言った。
後半の立ち上がりに失点したように、まだリズムにムラがある。だが、神戸は勝ち点40の11位。自動降格圏の17位・柏レイソルと勝ち点差は7に開き、残り3試合、残留の光がハッキリと見えてきた。
「バルサ化」はまだ遠いが、伊野波のプレーはチームに自信とひとつの真理を与えてくれたはずだ。輝く選手の背後には泥をかぶる選手がいる。その選手がいかに重要であるか。
それを伊野波起用で証明し、結果を出したリージョ監督と神戸。
もう、うしろを振り返る必要はないだろう。