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佐々木翔が感じた長友佑都との差、
2人を知る城福監督からの言葉。

posted2018/10/29 10:30

 
佐々木翔が感じた長友佑都との差、2人を知る城福監督からの言葉。<Number Web> photograph by JFA/AFLO

代表の左サイドバックは人員不足だが、長友佑都の壁は高い。佐々木翔はそこへどう割って入るつもりなのか。

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石倉利英

石倉利英Toshihide Ishikura

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 10月16日、日本代表は堅守が伝統のウルグアイから4得点を奪い、4-3で勝利。森保一監督就任後のテストマッチで3連勝を飾った。

 試合後、取材エリアに現れた佐々木翔は言った。

「最初の試合に出た時点で、こういう感じになるかなと思っていました」

 4日前の『最初の試合』パナマ戦で、佐々木は先発フル出場。9月のコスタリカ戦に続いての先発出場だったが、ウルグアイ戦では出場機会がなかった。

 ベンチで過ごした90分間。ピッチでは、森保体制3試合連続得点を挙げたMF南野拓実や、国際Aマッチ初ゴールを決めたMF堂安律、多くのチャンスを演出して会場を沸かせたMF中島翔哉など、今年のロシアW杯には出場していない20歳代前半の若い選手が躍動した。

 だが、佐々木が目を奪われたのは、ロシア大会で3大会連続のW杯出場を果たした32歳。後半は日本ベンチ前のタッチライン際でアップダウンを繰り返し、確かな存在感を放った左サイドバック、長友佑都だった。

「運動能力も守備もすべてがすごい」

 佐々木は日本代表に初招集された9月シリーズの際、森保監督から「サイドバック、3バックの左、センターバック、ワイドもやるかもしれないから、心の準備はしておいてくれ」と言われた。蓋を開けてみれば前述のとおり、今季、サンフレッチェ広島でプレーしている左サイドバックで先発出場。パナマ戦では「(9月の)コスタリカ戦よりは、ある程度やれたと思う」と一定の手応えもつかんだ。

 しかし、これまでで最も手ごわい南米の強豪との試合では出番なし。その相手と互角以上に渡り合う長友に、彼我の差を痛感させられた。

「運動能力も、守備のやり方も、すべてがすごい。練習でも良さを見せていて、自分が感じるところは9月よりも多くありました。まだ力不足なので、日々積み重ねなければいけない。そうでなければ、ウルグアイのように1つ、2つランクが上の強い相手とやるときは、出場機会をつかめないと思います」

 日本代表としてプレーする喜びと、その機会をつかむことの難しさ。両方を感じた佐々木は、「やることは、たくさんある。広島でしっかりトレーニングします」と言って、クラブでの日常に戻っていった。

【次ページ】 空中戦ができる貴重なサイドバック。

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