サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
大迫勇也はベルギー戦を忘れない。
「若手をコントロールする」自覚。
posted2018/10/19 17:00
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Takuya Sugiyama
新生日本代表が立ち上がって2度目のインターナショナルマッチウィーク。森保ジャパンに初招集された大迫勇也は、合流前にこう代表への思いを語っていた。
「まだ悔しさがあるし、W杯の。あの悔しさをね、しっかり活かしたいと思う。それなりの覚悟とエネルギーが代表が必要なので、日本に帰って準備したいですね」
ロシアW杯から3カ月強が経ち、すでに新たなチームがスタートしている。9月ラウンドでロシアでの主力が招集されなかったのも理由の1つだろうが、ベルギー戦の悔しさがまだ残ると話す姿に驚くとともに、頼もしさを感じた。
大迫は10月12日のパナマ戦、16日のウルグアイ戦と続けて先発出場した。若い、フレッシュ、勢いといったキーワードでくくられそうな今回の2試合だったが、チームになくてはならない力を見せつけた。
足元を見て取り組まないと。
あのポストプレーと献身性の高さは何物にも代えがたい、ということをあらためて感じさせたのだ。2列目からゴールに貪欲に向かう南野拓実、堂安律、中島翔哉を誰よりもサポートしたのは大迫の存在があったからこそだ。
ただ、ウルグアイ戦後の大迫は愛想こそ悪くはないものの、どこか歯切れが悪かった。
「うーん……そうですね、相手も良いチームだったことは確かですし、まだまだ一喜一憂せずに、足元を見て取り組んでいくことが大事かなと、今は」
勝ちはしたが、内容には満足とはいかない。浮き足立つことなく地に足をつけていこう、ということだろう。
また今回の連戦では、どちらかと言うと“若手を立てる”ことを意識していたのをうかがわせる言葉もあった。
「前に、タテに行く選手が多いので、僕のところでしっかり(ボールを)落ち着かせないと、チームとしても苦しくなる。そこはまあ、まだまだですね」