沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
「日本で一番強い牝馬」を見逃すな。
秋華賞はアーモンドアイの晴舞台だ。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2018/10/13 10:30
ローズステークスをカンタービレで制したルメールだが、秋華賞はアーモンドアイに騎乗する。
6戦での三冠達成は史上最少。
アーモンドアイについて話しているとき、国枝調教師の口から出てきたのは、師が管理して2010年に牝馬三冠馬となったアパパネのほか、'14年の皐月賞馬イスラボニータ、'05年の三冠馬ディープインパクト、1970年代にターフを沸かせたテンポイントといった牡の名馬たちだった。
能力の比較は別としても、アーモンドアイには、そうした歴代の名馬を思い起こさせるものがあるのだろう。
これまで牝馬三冠馬となったのは、1986年メジロラモーヌ、'03年スティルインラブ、'10年アパパネ、'12年ジェンティルドンナ。これら4頭も、1941年のセントライトから2011年のオルフェーヴルまで7頭の牡馬の三冠馬も例外なく、秋はひと叩きしてから三冠目を勝っている。
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そのセオリーを超越したうえで、デビュー6戦目での三冠制覇となると、牝牡を含めた最少キャリアでの達成となる。
「普通に走ってくれさえすれば大丈夫」
「普通に走ってくれさえすれば、大丈夫だと思う」
1週前の時点でも、本追い切りのあとも、国枝調教師は同じことを言った。「普通」の難しさを知り尽くしている伯楽の言葉だけに、重みがある。
同一厩舎で2度目の三冠制覇となれば、牝牡を通じて史上初。「普通」の先にあるのは、競馬史に残る偉業となるか。
ということで、印を。
◎アーモンドアイ
○ラッキーライラック
▲ミッキーチャーム
△カンタービレ
×サラキア
注プリモシーン