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大坂なおみが戦い切った準優勝。
4年前の錦織圭と同じ重圧に負けず。 

text by

秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byAFLO

posted2018/09/25 11:00

大坂なおみが戦い切った準優勝。4年前の錦織圭と同じ重圧に負けず。<Number Web> photograph by AFLO

日本中からの期待を一気に集める形となった大坂なおみ。この日程とフィーバーの中での準優勝は、陣営にとっても得るものがあったはずだ。

サーシャコーチも「誇り」。

 陣営は、大坂をリラックスさせるために、できるだけ「普通に過ごす」ことを心がけたという。大会が始まると大坂は「初戦から落ち着いてプレーできていることに自分自身、驚いている」と話した。プロフェッショナルとして、しっかり準備し、正しいマインドセットで臨んだことが分かる。

 四大大会で初めて優勝した選手が次に出場した大会で決勝に進んだのは、'12年に全豪オープンで優勝、次のドーハでも優勝したビクトリア・アザレンカ以来6年ぶりだった。

 サーシャ・バインコーチが大坂の1週間を総括した。

「彼女を誇りに思う。期待していた結果ではなかったが、大きなタイトルを取って気が抜ける選手もいるのに、彼女は大会の序盤は100%ではなかったものの、よく戦った。この大会からはポジティブな要素しか見つけられない」

 大坂もその言葉に応えるように、大会を振り返った。

「全米で決勝まで戦い、この大会でもいいプレーを続けられた。自分を誇りに思う」

 これからも女王であり続けるために、この経験は大きい。心身の疲れを制し、一気に膨れ上がった期待の重圧も跳ね返した。その意味では、大坂も勝者だった。

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