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杉田とダニエル、そして西岡良仁も。
日本男子がツアー優勝続きの理由。

posted2018/10/05 07:00

 
杉田とダニエル、そして西岡良仁も。日本男子がツアー優勝続きの理由。<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

大ケガを乗り越えてATP優勝を飾った西岡良仁。テニス日本男子勢の奮闘ぶりは非常にポジティブなものだ。

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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Hiromasa Mano

 大坂なおみフィーバーがひとまず落ち着いた日本に、また1つうれしいニュースが飛び込んできた。先週、中国の深センで行われたATPツアー『250』の大会で、西岡良仁が自身初のツアー優勝。膝の靱帯損傷で約9カ月戦列を離れた23歳の、復帰後やはり9カ月での快挙だった。

 休んだ年月は、同じ年月をかけてもなかなか取り戻せないものだ。負傷前に自己最高の58位に達したランキングは一時380位まで落ち、170位までしか上げることができていなかった。深センは予選からの挑戦だったが、世界ランク31位で若手注目株の19歳デニス・シャポバロフ、元世界7位で現在は28位の34歳フェルナンド・ベルダスコといった注目選手を次々と破って、予選と本戦合わせて7試合を勝ち抜いた。

 復活途上の171位、テニスプレーヤーとしては圧倒的に不利な170cmの華奢な体。西岡のツアー優勝が驚きを与えた理由はわかりやすかったが、西岡本人は、「ケガする前は50位台だったので可能性はなくはなかった。特に『250』は誰にでもチャンスがある。トップ選手のモチベーションもグランドスラムやマスターズに比べれば多少下がるので、今後も予選上がりの選手が優勝することは全然不思議じゃない」と意外に淡々と振り返った。

杉田、ダニエルと先輩たちが優勝。

 そう信じきることができた背景にはもう1つ、昨年から杉田祐一、ダニエル太郎と続いていた日本選手のツアー優勝の実績があった。

「僕も早くツアータイトルが欲しいとすごく思っていたので、その中で身近な先輩たちが優勝していることは励みになりました」

 昨年、西岡がようやく座りながらボールをコートで打ち始めた頃、トルコのアンタルヤで開催された芝の大会で杉田が日本男子史上3人目となるツアー優勝を果たした。日本男子の“初”優勝は、18歳のときの錦織圭以来9年ぶりだったが、重い扉がこじ開けられると、4人目までは1年待たなかった。

 今年4月には、同じトルコでもイスタンブールのクレー大会でダニエル太郎が優勝。このときの西岡は、復帰後なかなか思うように結果を出せず、昨年獲得したポイントを失ってもっともランキングを落としていた時期でもあった。

【次ページ】 伊達公子のときもそうだった。

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