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クリンチャー&武豊、仏での前哨戦。
「あくまで凱旋門賞が本番なので」
posted2018/09/21 16:30
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
日本馬の海外挑戦が盛んになってどのくらい経つだろう。
私が海外取材を始めた1990年代はまだ今ほど当たり前ではなかった。大一番への挑戦は大きなニュースとして取り上げられたものだ。
その後、海外遠征に出る陣営、馬は非常に多くなった。とはいえ、その多くはドバイや香港などの招待競走である事も事実。金額的な補助のほとんどないヨーロッパへの遠征となると、オーナーとしても二の足を踏む。夢や希望をかなえるために支払わなければいけない金額の桁数を考えれば、当然の帰結かもしれない。
4頭の日本馬がフランス挑戦。
そんな中、先日のフランスでは2人の日本人オーナーがいずれも武豊騎手を背に4頭の馬を次々と競馬場へ送り込んだ。
メインとなったのは、凱旋門賞へ挑戦するために、その前哨戦であるフォワ賞(9月16日、パリロンシャン競馬場、芝2400m、GII)に出走したクリンチャー(牡4歳、栗東・宮本博厩舎)だが、その前日にはシャンティイ競馬場で同馬の帯同馬として現地入りしていたゲネラルプローベ(牡6歳、栗東・宮本博厩舎)が出走した。
日本では障害未勝利の身であり、平地競走でも未勝利戦の1勝があるのみ。現地では条件戦への出走となったが、オールウェザーコースの1300m戦という不慣れな条件であった事もあり、12頭立ての10着と残念ながら惨敗に終わった。
その3日前の12日にはラルク(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)が準重賞競走のトゥーレル賞(パリロンシャン競馬場、芝2400m)に挑戦。同馬にとってはこれが現地入り後、2戦目。初戦のペピニエール賞(7月22日、メゾンラフィット競馬場、芝2100m)では逃げて8着に沈んだが、今回も残念ながら8頭立ての最下位8着に敗れた。