競馬PRESSBACK NUMBER
武豊を尊敬するジョアン・モレイラ。
マジックマンは通年免許を目指す!
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2018/08/03 12:00
短期免許で来日中のジョアン・モレイラ騎手。実力派外国人ジョッキーがまた1人日本競馬を熱くするか。
各国で乗ってひきだしが増えた。
'17~'18年シーズンこそ僅差でリーディングの座を逃し2位に甘んじたが、それまでは3シーズン連続でトップの座を死守。その中には、'14年にデザインズオンロームで制した香港カップ、同年、エイブルフレンドで制した香港マイルや'15年のチャンピオンズマイル、ペニアフォビアで勝った'15年の香港スプリント、ラッパードラゴンとのコンビで勝利した'17年の香港ダービーの他、'16年のチャンピオンズマイルはモーリス、同年の香港ヴァーズはサトノクラウン、'17年のクイーンエリザベスII世カップはネオリアリズムで優勝するなど、日本馬の手綱を任されての活躍も枚挙にいとまがない。
「国によって競馬のスタイルが違います。それはレースだけの話ではなくて、調教の仕方や、競馬へ向かうまでのアクセスなども含めた話です。だから、あちこちで乗る事は自分のひきだしを増やしてくれます」
普段のトレーニングから努力家。
自身初めてのGI制覇となった'06年のアルゼンチンダービー、香港馬アンバースカイを駆って戴冠した'14年のドバイアルクオーツスプリントなどを思い出に残るレースとして挙げ、メルボルンCを最も勝ちたいレースとして口にするあたりにも、国際派で名を売る彼らしい面がうかがえる。
「メルボルンCは、一昨年、すごくわずかな差での2着でした。その悔しさもありますけど、3200メートルのハンデ戦という点に、ジョッキーとしての様々な資質が問われる気がするので、勝ちたいレースなのです」
こうして世界中で活躍してきたモレイラ騎手だが、話を伺うと、それがセンスや運だけで築き上げられてきた実績でない事がよく分かる。
「体が柔らかいと見られがちですが、本当はそんな事はないんです。専門家についていただき、トレーニングする事を怠らないようにしているから、皆にそう思われるような体の使い方が出来ているのだと思います」