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武豊を尊敬するジョアン・モレイラ。
マジックマンは通年免許を目指す!
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2018/08/03 12:00
短期免許で来日中のジョアン・モレイラ騎手。実力派外国人ジョッキーがまた1人日本競馬を熱くするか。
ブラジルだけでなく南アでも騎乗。
新規の競馬学校騎手課程の募集がかかるとすぐに応募。2001年には念願のジョッキー(見習い)となった。
かの地では、ジョッキーになること自体はそれほどの難関ではなかったようだ。しかし、ジョッキーへの道がひらける事と、一流ジョッキーへの道がひらける事はまた別の話。延長線上につながる一本の道かもしれないが、それは誰もが歩ける平坦なものではなく、山あり谷ありのいばらの道だった。
そんな険しい道をモレイラ騎手はどうやって切り拓いたのか……。
「世界に出て経験を積む事が大切だと考えました」
生まれ故郷のブラジルだけでなく、南アフリカでも騎乗すると、グングンと勝利数を増やした。
シンガポールで頭角を現した。
'09年からはシンガポールで騎手免許を取得。いきなりリーディング3位に食い込むと、翌'10年はリーディングトップの座を獲得。さらに翌'11年もその座を守ると、'12年には年間206勝を挙げてシンガポールの年間最多勝記録を更新。
'13年には1日に騎乗した9レースのうち8レースを先頭でゴールを駆け抜けるなど、勢いは衰えず、4年連続のリーディング1位となり、この頃から“マジックマン”と呼ばれるようになった。
'12年の暮れ、香港で行われたインターナショナルジョッキーズチャンピオンシップ(国際騎手招待競走)に出場すると、いきなり優勝。そして、翌'13年の秋からは生活の拠点を香港に移した。
このシーズンは、途中からの参戦だったにも関わらず、リーディング2位となると、翌'14~'15年シーズンはリーディングを独走。香港でもジョッキーの年間最多勝利数記録を更新してみせた。