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22戦無敗ベルギーを倒すために。
西野ジャパンに求めたい3要素。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2018/07/02 11:10
ベルギー戦に向けた調整をこなす日本代表。史上初のベスト8へ、すべてを懸ける。
22戦負けなしで、集中力も最大限。
アジアから唯一勝ち上がってきた日本との対戦を、楽観的にとらえる見方は多い。ただ、彼らが気持ちを緩めるとは考えにくい。むしろ、ゲームの序盤から力を見せつけるような展開で点差を広げていき、結果的に余力を残すような形で終えたい、というのがベルギーの理想的なシナリオではないだろうか。
「ほとんどの選手はキャリアのピークにある。我々は多くの経験を積んでおり、ワールドカップの決勝トーナメントのような重要な局面で、違いを見せることができる」
こう語るのはエデン・アザールだ。このチームは'16年9月のスペイン戦を最後に22戦負けがない。代表の不敗記録を更新中である。1980年代の栄光を取り戻す黄金の好機が訪れているのだ。最大限の集中力で、日本戦に挑んでくるはずだ。
すべての部分でベルギーが上回るが。
ならば、日本はどう戦うべきか。
試合前日の公式会見に臨んだ西野監督は、「勝負は紙一重だと思う。ピッチのどこかに勝機が落ちていると思うので、それを全員で拾っていきたい」と話した。
基本的な戦略は、これまでと変わらない。西野監督が続ける。
「チームスタイル、個人のスタイルをすべて分析されているうえで戦う。両チームがそういう戦いになると思うし、ストロングはすべての部分でベルギーが上回ると思いますけれど、されどウィークポイントもたくさんあると感じています。日本のストロングを前面に出して、対抗していきたい」
そのうえでポイントを3つあげたい。
1つ目はリスタートだ。
ポーランド戦の失点は、直接FKがきっかけだった。またしても、である。互いにスカウティングをしている前提に立てば、ベルギーはリスタートを得点機と考えるはずだ。セネガル戦から吉田麻也をストーン役にするなどの対策は練っているが、そもそも不要なファウルをしないことから改めて徹底していかなければならない。