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22戦無敗ベルギーを倒すために。
西野ジャパンに求めたい3要素。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2018/07/02 11:10
ベルギー戦に向けた調整をこなす日本代表。史上初のベスト8へ、すべてを懸ける。
スペインvs.ロシアを想起させる戦いを。
2つ目はシステムである。
コロンビア戦とセネガル戦では、西野監督の采配が試合を動かした。交代カードが見事に機能したが、意外性のある切りかたではない。タイミングはともかく、カードの選び方はオーソドックスである。
交代カードの切りかたが重要なのは、ベルギー戦も変わらない。さらに加えて、システムもポイントになるのではないだろうか。ガーナ戦以降は手をつけていない3バックも含め、追いかける、逃げ切るといった試合展開に応じて、システムを変えていく必要がありそうだ。
3つ目にはメンタリティがあげられる。
たとえば同点のままで時間が推移していけば、気持ちがざわつくのは日本ではないだろう。リードを奪えずにゲームの終盤を迎えたら、ベルギーの選手たちは前日のスペインを思い出すに違いない。
ロシアにPK戦まで持ち込まれて勝利を逃したライバルの姿が、頭のなかに浮かんでくるはずだ。
日本は失うもののない戦いである。
ベルギーとは対照的に、日本は失うもののない戦いである。
相手に押し込まれる時間はあるだろう。自陣にクギ付けにされることもあるかもしれない。それでも、自分たちにできることに、勇気を持ってトライしてほしいのだ。勝つための最善策に全員で取り組むことで、本気のベルギーに何が通用するのか、何が通用しないのかを体感してほしいのだ。
FIFAランキング3位の“赤い悪魔”に、チャレンジャー精神で挑む。自分たちのプレー次第で、90分という時間はかけがえのない財産となる。それが、新しいページをめくることにつながる。