何度も日本サッカーのピンチはあった。

　日本代表も相手ゴールに果敢に向かう姿勢を見せてもらいたい。前線の選手が相手守備陣の背後を狙う動き出しを繰り返し行い、厚みのある攻撃を仕掛けてシュートシーンを作り出してほしい。そのエリアで自分のストロングポイントを発揮できる選手が日本代表にはいる。だからこそ思い切りの良い攻撃をしてもらいたいのだ。

　特に2列目に入る宇佐美貴史のカットインからのシュート、本田のミドルシュート、原口元気や香川のゴール前への飛び出しからのシュートシーンを見たい。武藤嘉紀や岡崎慎司が2列目でプレーするならば、相手DFの背後のスペースで受けてシュートまで持ち込んでほしい。

　その回数が増せば得点の確率は高まり、日本の勝ち点獲得に繋がるはずだ。

　本番前の最後の強化試合となったパラグアイ戦では、4得点を奪うことができた。チームに弾みをつける勝利、選手の自信に繋がるゴールは本大会に向けて非常に明るい材料になった。

　ハリルホジッジ前監督の解任から約2カ月の準備期間でロシアW杯を戦う日本代表。西野監督の就任後も調子は上がらず、大きな重圧を受ける状況は続いているが、本大会で結果を残し、全てを喜びに変えてほしいと願っている。これまで幾度となく日本サッカーのピンチを救ってくれた代表選手たちの底力を私は信じている。