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香川真司が発表直後に語ったこと。
「コロンビア戦から逆算してきた」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byYusuke Mimura
posted2018/05/18 17:15
メンバー入りを信じて自主トレを続けてきた香川真司。W杯が厳しい戦いになることは避けられないが、暗い表情は見せない。
香川はメンバー入りを確信していた。
怪我で戦列を離れていた時期でも、香川はロシアW杯のメンバーに選ばれることを疑っていなかった。それはなぜなのか。
――ロシアW杯メンバーからの落選を心配する声がありましたが、そのなかで自信をもって本大会のピッチに立つことをイメージできていたのはなぜでしょう?
「もちろんこの状況なので(メンバー選考に)悩むのはあたりまえです。ただ、それは最終的に監督が決めるので、僕はやれることをやるだけ。そう言い聞かせて。
常に初戦のコロンビア戦を逆算しながら、試合に出られない3月、4月もやってきたと思っている。それは今も変わりはないです」
――11月には、日本代表に定着してから、怪我以外の理由で初めてメンバーから外れました。その間で『しんどいな』と思った時期はありましたか?
「いや、別にしんどくはなかったですね。それをどう感じるか、どう考えるかだったので。試合に出られない時も、プロサッカー選手ならばしっかり前を向いて、ここを乗り越えるだけだと自分に言い聞かせて……。
普段トレーニングできないことをしたり、客観的に試合を見たり、ドルトムントのチーム状況を考えたり、何がやれるのかというのを、日々そのなかで100%やって来たと思っている。起こりうる事に対して、どういう思考があるかが大事だと思ってやっていました」
――具体的には?
「トレーニングを徹底的にやること。それと同時に自分の強みであったり、出た時にどう戦えるのかというのを、再確認する必要があった」
そう言うと、少しためてからこう続けた。
「意外とね、そういうところって忘れがちになるので。プレーできない状況だからこそ、自分の強みだったり、弱みだったりを再確認しながら、地道なトレーニングを続けていくしかなかった。あとは、信じることだけですね。それが一番の支えというか、必ずやるという気持ちでやっていました」