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楽天で育成落ち、手術を経て一軍へ。
久保裕也「今が一番野球が楽しい」
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byKyodo News
posted2018/05/19 11:00
久保裕也は福岡県生まれ。沖学園高から東海大を経て'02年ドラフト自由枠で巨人入団。5月5日に支配下登録され、背番号は「91」。
無失点なら100点、失点して負けたら0点。
シーズン終了後の10月に育成選手に降格し、11月には血行を改善する手術に踏み切った。そして今季、開幕から二軍で好投し、再び支配下選手として一軍に帰ってきたことからもわかるように、久保の選択は正しかった。
「特に、変わりなくできていますから。全然、大丈夫です」と、久保は言う。
マウンドでの仕事は無失点に抑えること。それができれば100点。失点し、チームが負ければ0点。久保の自己評価は明快である。
仮に0点でも、野球ができる純粋な喜びだけは忘れない。一軍の試合で自分の名がコールされれば、精いっぱい右腕を振り抜くのみ。
自分にとっての100点を積み重ねる。
それが、楽天への一番の恩返し。