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ヴィッセルが進める“バルサ化”とは。
三浦淳寛SDに聞いた大改革の全貌。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byShinya Kizaki
posted2018/05/14 11:00
三浦淳寛SD(中央)のもと、林健太郎(左)と平野孝が特別チームを組む。かつてJを沸かせた選手たちの挑戦が神戸で始まっている。
「僕がいる間は、絶対に崩さない」
バルサ化の道のりは、当然ながら簡単ではない。スタイル確立には時間がかかるだろう。三浦はそれを覚悟している。
「僕がいる間は、このスタイルを絶対に崩さない。吉田監督にずっと率いてほしいが、万が一交代することになったとしても同じスタイルの監督を選ぶ。クラブ内には何年で何を実現するかという計画はありますが、それを外に出していいことはない。それは我々の中で、ちゃんと共有していればいい。うちうちには目標とKPI(重要業績評価指標)をしっかり設定しています」
これまでJリーグでは、監督からフィロソフィーが発信され、それがクラブに還元されることはあったが、SDがサッカースタイルを明確に宣言し、それをもとに監督や選手を選ぶケースはほとんどなかったように思う。
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「三木谷会長は個人として、クラブに大きなお金を投資してきた。そういうサッカー界に貢献している人をハッピーにさせたいという思いが純粋にある。投資が無駄ではなかったと思ってもらえるように、ヴィッセルのスタイルを築いていきたいです」
近い将来、三浦はJリーグにおけるSDのあり方を変えるのではないだろうか。