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速いぞ、早いぞ長谷川トーキョー。
多摩川クラシコはマンC対リバプール。 

text by

北條聡

北條聡Satoshi Hojo

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posted2018/05/04 07:00

速いぞ、早いぞ長谷川トーキョー。多摩川クラシコはマンC対リバプール。<Number Web> photograph by Getty Images

第11節時点で2位のFC東京。川崎との多摩川クラシコは上位対決ということもあり重要度の高い一戦だ。

ゴールが生まれる時間帯も早い!

 もう1つ、早いと言えば、ゴールが生まれる時間帯だ。11節終了時点で計19ゴールはJ1最多だが、うち14ゴールが前後半のそれぞれ「開始15分以内」に記録されている。しかも、その半数に当たる7ゴールが「開始5分以内」なのだから、仕事が早い。

 立ち上がりは要注意――とはサッカー界の格言だが、この時間帯における東京の集中力の高さは群を抜いている。ちなみに7ゴールの内訳はD・オリヴェイラが5点、東慶悟が2点だ。立ち上がりに、彼らの動きをうっかり見逃せば、痛い目に遭いそうだ。

 もちろん、死角もある。11節終了時点における失点数は13。1試合平均で1失点している計算だから、さすがに「堅守」とは言い難い。1点差の僅差勝ちも少なくないが、その実は追い上げられた末に逃げ切った格好だ。決め手不足に陥ったときの僅差勝負をモノにするには少々、心許ない。

 また、攻守のハードワークが命綱だけに、過酷な連戦による疲労の蓄積、消耗の激しい夏場(の暑さ)は大敵となる。そこを、どう乗り切るか。もっとも、いまは先の話なんかよりも、まずは今週末の『多摩川クラシコ』(対川崎F)だろう。

 長谷川トーキョーの「今後」を占う試金石と言ってもいい。果たして、過激なプレス・アンド・ラッシュがJ1王者にどこまで通じるか。何だかマンC(川崎F)対リバプール(東京)のJリーグ版みたいに妄想がふくらんで仕方がないが。

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