“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
全国の強豪集まる謎のサッカー大会?
「船橋招待」支える市立船橋監督の志。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2018/04/15 08:00
左から、市立船橋サッカー部の朝岡隆蔵監督、コーチの式田高義。
「市船として船橋市に還元すべきことがある」
この一言を置いた後、「それに……」と朝岡は続け、自分達が置かれている状況にも言及した。
「今、我々が使わせてもらっているグラスポだって、ずっと我々が使い続けられる保証なんて無いんです。この施設はあくまで船橋市の協力によって使わせていただいているんですから。
市船として船橋市に還元すべきことがあると思ったからこそ、この大会の後援に船橋市教育委員会、共催に船橋市サッカー協会さんにも入ってもらったんです。全国からこれだけの名だたるチームが船橋に来て、試合にも沢山の人たちが観戦に来てくれる現状を理解してもらいたかったし、一緒に船橋市という地域を盛り上げたかった。
市船という単体では船橋市にご協力を頂いているけど、船橋市という地域で見たら、まだ『サッカーの街』とは胸を張って言えない。もっともっとハード面の充実をこれから図って行かないといけないし……。
この大会は『市立船橋招待』ではなく、あくまで『船橋招待』なんですから」
知名度があるからこそ、より地域に根付き、地域を代表して発信できる存在になるべく活動していかなければならない。
この朝岡のアクションこそ……強豪校が強豪校たる理由、サッカーが日本全国の地域で持つパワーを改めて証明する代表例ではないだろうか。