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鹿島・三竿健斗の指標であり続ける
土肥洋一からのロシアW杯への金言。 

text by

池田博一

池田博一Hirokazu Ikeda

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photograph byJ.LEAGUE

posted2018/04/05 11:00

鹿島・三竿健斗の指標であり続ける土肥洋一からのロシアW杯への金言。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

フィジカルとテクニックを兼備する三竿健斗はハリルホジッチ監督の好みのタイプでもあるはず。運命の発表まであと2カ月だ。

植田直通「頼もしい限り」

 チームメイトであり、日本代表での活動を共にし、アントラーズの守備の要として活躍するセンターバックの植田直通は言う。

「健斗が普段の練習から地道に準備する姿を見てきたので。こういった結果が出ているのは当然だし、驚きはまったくない。昨年から1人で奪い切る力が上がってきていて、(センターバックである)僕のところに来るまでにボールを奪い切ってくれる。

 今年は空中戦での競り合いにもチャレンジしているし、どんどん成長しているのを感じる。チームメイトとして頼もしい限り」

 ロシアW杯を3カ月後に控え、2018年3月のベルギー遠征は本大会登録メンバー入りへの数少ないアピールの機会だった。この2試合に、三竿は引き続き招集された。マリ戦とウクライナ戦でともに途中出場し、マリ戦では代表初アシストを記録した。

「アシストは、シュートではなくパス。誰が走り込んでいるとかは見えていなかったけど、あそこに出して誰か走りこんでいれば点につながるというイメージで送ったボールだった。

 でも、(今遠征の)手応えはゼロ(苦笑)。出たタイミングが2試合ともビハインドの状況で、スペースもあって広い範囲で動かないといけなかった。相手の個のレベルも高く、ボールを奪えず後手に回った。自分としても満足感はまったくない」

ロシアW杯の候補に、たどり着いた。

 しかし同時に、次につながる確信も得た。

「今回、自分の中で新しい基準ができた。日本ではある程度できていたけど、海外に行ってやると全然できていなかった。その中で、もっとこうしようというのが見えたので。日頃の意識を高めて、差をつけていくしかない」

 三竿がアントラーズのレギュラーとなってからちょうど1年後、ロシアW杯の日本代表メンバーが発表される。その候補として名前が挙がる位置までたどり着いた。

【次ページ】 指針となる言葉が胸にある限り。

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