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日本人なら今年のMotoGPは必見!
ホンダ対ヤマハの構図と中上貴晶。 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2018/03/16 07:00

日本人なら今年のMotoGPは必見!ホンダ対ヤマハの構図と中上貴晶。<Number Web> photograph by Satoshi Endo

例年にも増して今年のチームの雰囲気が良いと感じているというマルケス。

マルケスは3年連続王者になれるか?

 ペドロサ、クラッチローの昨年からの伸びしろに対して、3年連続5回目のタイトルを狙うマルケスが、あえてトップタイムを狙わず、マシンのセットアップに集中していたことにも注目される。

 チームスタッフは、「一番へのこだわりは以前とかわらない」と証言するが、今年は3日間のテストで、使える10セットのタイヤを全部使うことがなかったと言われ、レースシミュレーションに集中した。

 マルケスは、MotoGPクラスにデビューしてから5年連続で予選最速ライダーに送られる「BMWアワード」を獲得している。

 速さでは並ぶ者はいないが、この11日間で本気でタイムをねらったのは、タイ・テストの2日目だけ。この日(2月17日)は25歳の誕生日で、「それを祝うためにトップタイムを狙った」という走り。そのアタックは、「何度もミスをした」と語るが、今年の速さを占うアタックになっていた。

 開幕戦の舞台となるロサイル・インターナショナル・サーキットは、ホンダのマシンがこれまで苦手としてきたサーキット。マルケスがデビューしてからの過去5年間で優勝したのは14年の1回だけ。今年のカタールテストでも大本命という走りではなかったが、開幕戦で表彰台に立てば、3年連続チャンピオンは確実に見えてくるはずだ。

ヤマハの豊富なテストが好結果を呼ぶはず。

 そのマルケスに対抗するのは、今年はヤマハの2人。総合3位のマーベリック・ビニャーレスと総合5位のバレンティーノ・ロッシである。

 昨年、すべてのウインターテストでトップタイムをマーク。開幕2連勝を達成して一躍、大本命に浮上したマーベリック・ビニャーレスは、中盤以降、思うような結果を残せず総合3位に終わった。

 王者ロッシも順調なスタートを切ってシーズン序盤には総合首位に浮上したが、中盤以降は苦戦して総合5位。今年のウインターテストでは、ふたりともに不安定なリザルトが続き、データ的にも大本命とは言えないが、シーズンがスタートすれば、落ち着きを取り戻すのではないかと見ている。

 落ち着きを取り戻すというのは、つまり、ヤマハワークスは、あまりにも多くのテストメニューをこなしていたからだ。

【次ページ】 ヤマハの開発の悪循環も昨年限りか。

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