“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
高木俊幸、善朗、大輔3兄弟の宿命。
「将来は3人全員J1の舞台で……」
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2018/03/06 17:00
攻守ともに献身的なプレーを続ける高木善朗。3兄弟の夢は、来季にでも実現するか?
アルビレックスは全員で走って戦うスタイル。
「アルビレックスというチームは全員で走って、全員で戦うスタイルなので、それを自分が体現出来ることを示したかった。
それをやりながらもプラスαで目に見える結果を出してこそ評価される。
この試合で『俺もチームにフィットしているぞ』という印象を与えたかったんです。昨季より守備で戦えるようになったし、ホーム開幕戦でアシストを記録できて、ちょっとだけほっとしています」
試合は1-1のドロー。勝利には繋がらなかったが、新潟サポーターにしっかりと“挨拶”できた。試合後には、俊幸から「お互いに結果を残せて良かったね」と祝福の連絡をもらった。
「もともと仲は良かったのですが、最近は兄弟の距離がさらに近づいたんです。僕と俊幸に子供が生まれて、お互い会わせたりするようになったし、大輔も甥っ子を物凄く可愛がってくれる。甥っ子に会いたくて、よくウチに遊びに来ていましたからね(笑)。
兄弟全員、ちょっと大人の付き合い方になった。
今回の移籍で初めて3人がバラバラの地域に行って、距離は遠くなってしまったけど、気持ちの距離感は変わりませんね」
夢は3人全員がJ1の舞台で戦うこと。
昨年までは3人とも同じ関東にいた。今季は大阪、新潟、山口と日本全国に散らばったが、むしろ心の距離はどんどん近づいているようだ。
「まだまだこれから。僕は守備ではもっとボールを奪って、攻撃ではもっとチャンスを作って、新潟で攻守において活躍したい。もちろんチームとしては絶対にJ1昇格を手にする。
トシも大輔もそれぞれチームとしての目標があるので、その目標を達成できるシーズンにしたいし、将来は3人全員がJ1の舞台で戦うことが出来たら嬉しいです」
切磋琢磨、確乎不抜。
3人が見つめる夢がある。そしてそれはどんどん膨らんでいる。夢を現実のものにするためにも、善朗は新潟の地で己の道を突き進む。
確乎不抜の精神を共有した2人と常に切磋琢磨しながら――。