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米大学に207cmの日本人バスケ選手!
渡辺飛勇は東京五輪代表を目指す。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byYoko Miyaji
posted2018/01/16 08:00
渡辺とポートランド大のチームメイトのディアバテ(マリ国籍)。ふたりが東京五輪で戦うシーンを是非観てみたい!
試合に出るために、フィジカル面で慣れる必要がある。
日本の高校を出たディアバテがいたり、かつて伊藤大司(B.LEAGUEレバンガ北海道所属)が所属していたりと、日本と縁があるチームに入ることになったのは偶然だったが、ポートランドという土地を選んだのには理由があった。父の出身地で馴染みがあったのだ。
「父の側の親戚の多くがこのあたりに住んでいる。それに勉強の面でも高いレベルにあるし、ポーター・コーチのもとでプレーするのも魅力だった。バスケットボール選手として、この大学に来るのが一番成長できると考えた」
ハワイのバスケットボールは、アメリカ本土よりは全体にサイズが小さく、スキルとシュート力を重視するスタイルだ。その分、身体が大きいフィジカルな選手を相手にする機会は少なく、長身の渡辺は比較的楽にプレーできていた。
「僕が高校のバスケットボールチームに戻ったら、『ペイント内の飛勇に高いパスを出せ』という感じだったんだ」
しかし、ディビジョンⅠではそう簡単にはいかない。試合に出るためには、フィジカル面から慣れる必要がある。そのため、大学最初の1年はレッドシャツ練習生として過ごすことにした。
「ガードのようなスキルを持っているビッグマンもいる」
「大学に来た当初はレッドシャツすることは考えていなかったけれど、今ではいい決断だったと思っている。僕の身体はまだディビジョンⅠのバスケットボールのフィジカルさに準備ができていない。ウェイトルームでワークアウトするようになり、コーチたちに教わってスキルワークをやっている。
チームメイト相手の練習もすごくやりがいがある。フィル(チームのスターティング・センター、フィリップ・ハートウィッチ)は7フィート2インチ(約218cm)で240ポンド(約109kg)。彼相手にシュートを打とうとしたら、フェイクをたくさん使って、身体に向かって攻めたりしなくてはいけない。タヒロウも、見かけはそこまでではないけれど、すごく強いんだ。ガードのようなスキルを持っているビッグマンもいるし、色々なタイプの競争相手がいるから、成長するにはもってこいの環境だ」