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来季巨人の大命題、どう点を取るか。
2番はマギーより坂本が最善手では。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byHideki Sugiyama

posted2017/12/31 11:30

来季巨人の大命題、どう点を取るか。2番はマギーより坂本が最善手では。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

マギーと坂本。ともに3割を打てる能力を持つ右打者だが、走力や小技を考えると2番適性が高いのは坂本かもしれない。

坂本の後にマギー、ゲレーロがいる方が……。

 こうなると極端な言い方をすれば、相手投手を打ち崩すしか巨人打線に攻略の道はない。ただ、今の野球はただ打つだけではなく、球数を投げさせることも投手攻略の道である。また四球にバントや盗塁などの機動力を絡めて1本の安打をどれだけ得点に結び付けられるか。

 戦力が均衡化して絶対的なチームがないセ・リーグでは、そういうトータルベースボールができなければ、高い勝率を残せなくなっている。

「2番・マギー」という選択は、巨人の2017年の戦力では、もちろん有力な選択肢だった。ただ'18年も変わらないかと問われれば、それだけでもないことも確かなのである。

 4番のゲレーロが期待通りに機能すれば、面白いのはむしろ2番のマギーと3番の坂本を入れ替える選択肢かもしれない。

 攻撃的2番打者として坂本には長打力もある。何より機動力がある。後ろにマギーとゲレーロを置くことで、坂本を歩かせれば大量失点の引き金になりかねないので、投手がストライクで勝負してくる確率も高くなる。そうなれば打者・坂本を生かすことにもつながる。

日本ハム関係者も「2番・坂本は1番嫌な打線になる」

 実は連敗中の6月8日の西武戦で、高橋監督は坂本を4年ぶりの2番に起用した。この試合で坂本は2安打と活躍したが、チームは序盤の大量失点で敗れ13連敗目を喫した。しかし翌9日の日本ハム戦では「2番・坂本」の勝ち越し打で連敗をストップ。その後は体調不良などでスタメンを外れるなどして、結果的にはマギー起用へと落ち着いていくことになる。

 ただこのとき対戦した日本ハム関係者からも「2番・坂本は対戦していて一番嫌な打線になる」という声が出ていたことは記しておきたい。

 '17年の巨人は阿部、村田に年齢的な限界が見えて、次世代の柱と言われていたサカチョーコンビの一人、長野もスランプから低調な成績でシーズンを終えた。補強した陽岱鋼も前半はケガで機能せず、それではとって代わるような若手がいたかといえば岡本和真もルーキーの吉川尚輝も二軍で2割5分前後の数字しか残せなかったのが現実だ。

 数少ない数字を残せる選手をどう繋げるか。2番にマギーや坂本を起用したのも、そういう打線の流れを作るための1つの策だったわけだ。

【次ページ】 DeNAのように吉川を9番に置いてみるのも一手。

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