来季プレミア昇格を果たした富山第一の勢い。

　大阪桐蔭はボランチの西矢健人が軸となり、組織で崩せるチーム。

　京都橘はこのチームの心臓と呼ぶべき左サイドバックの河合航希が負傷離脱し、今大会に出場できないのは大きな痛手だが、河合の代役に任命された1年生・高木大輝は将来的にプロ入りも期待されるほどのセンスの持ち主で、期待がかかる。左サイドバックの位置から正確な長短のパスと質の高いオーバーラップでゲームをコントロールするチーム必須の存在になっている。

　プレミアウエストで揉まれた米子北は、プロ注目の2年生ボランチ・佐野海舟を軸に、堅守速攻を繰り出すチーム。

　山梨学院は強引に突破できるストライカー・加藤拓己と、昨年は怪我の加藤に代わって攻撃を牽引した2年生FW宮崎純真の破壊力が図抜けており、すでに全国トップレベルに達していると言っていい。

　プリンスリーグ北信越を圧倒的な力で制し、プレミア参入戦でも瀬戸内（広島）と三菱養和SCユースを撃破して、来季のプレミア昇格を果たした富山第一は、徳島ヴォルティス入りが内定しているFW坪井清志郎を始め、高い戦術理解力を持った選手が揃っている。個の能力的にも、組織的にも非常に質の高いチームだ。

「期待枠」とも言うべき、伏兵2校の魅力。

　さらに「期待枠」と言うべきか、決勝まで駆け上がる可能性が十分にありそうなのが、作陽（岡山）、矢板中央（栃木）だ。

　作陽は長年チームを率いた野村雅之監督が総監督となり、教え子で作陽の選手権準優勝メンバーでもある29歳の酒井貴政が監督就任。チームの頭脳であるMF西山拓実とMF早川海瑠の2年生コンビを軸に、非常に力のあるチームになっている。

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