酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
大谷翔平のメジャー成績を大胆予想。
投手では11勝。一方野手では……。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2017/11/20 10:30
打って投げて大活躍となれば“ベーブルースの再来”とアメリカでも騒がれるだろう。果たして大谷の二刀流はMLBでも通用するか。
打者・大谷はどんな起用をされるか次第だが……。
この「交換レート」に大谷翔平の成績をあてはめたらどうなるのか? それは「打者・大谷」がどんな起用をされるかで大きく変わってくる。まずは日本での成績を記しておく。
NPB通算:403試合 1035打数296安打 48本塁打 166打点 119四球 316三振 打率.286
DH制のア・リーグの場合、大谷はローテの合間にDHで先発出場するのではないか。MLBのローテは中4~5日。登板の前日と翌日は休むとすれば、ローテの間に2試合DHで出場し、シーズンでは60試合。
また日本ハムでは「投手・大谷」はほとんど打席に立たなかったが、MLBでは立つと考える。DHでの60試合に加え、投手でも打席に立つ30試合も加算。これは1試合当たり3打席とする。
打率.269、本塁打3~5本だと少し物足りないような。
MLBで270打席立つとすると、以下の通り。
90試合 247打数 67安打 5本塁打 18打点 23四球 61三振 打率.271。
投手とすれば凄い打撃成績だが、ちょっと迫力に欠ける数字だ。
DHがないナ・リーグの場合、登板しない試合は代打での出場になる。30試合の先発は3打席、ローテの間の4日間で3試合に代打に立つとすれば出場試合数は120試合、180打席になる。今度はMLBで180打席立ったと考えた場合の数字だ。
120試合 165打数44安打 3本塁打 12打点 15四球 41三振 打率.266。
この場合も「代打、投手としては凄い」の域を超えることはない。確かにこれでも凄い数字だ。投手としてもローテの一角を担うし、打者としても貴重な戦力になるだろう。ただ、送り出す側の日本のファンにしてみれば、こんなものか、ちょっと物足りない成績という感じもある。