オリンピックへの道BACK NUMBER
あの宮原知子がついに帰ってきた!
羽生欠場も見所が多かったNHK杯。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAsami Enomoto
posted2017/11/13 11:50
体力的にはまだまだと言いながらも、宮原の、その1本1本の指先まで美しく表現された演技は流石。完全復活が待ち遠しい。
「ベテラン3選手が1位から3位になれたのは素晴らしい」
優勝は先月、30歳を迎えたセルゲイ・ボロノフ(ロシア)。
ショート、フリーともに安定感のある演技で、GP初優勝を飾った。2位は28歳のアダム・リッポン(アメリカ)、3位に29歳のオレクシイ・ビチェンコ(イスラエル)とベテラン勢が表彰台を独占。
「やりきって疲れました」
ボロノフが言えば、リッポンは「この大会をベテランの3選手で1位から3位になれたのは素晴らしいことだと思います。この中では私がいちばん若いですが」とユーモラスに続けた。ビチェンコは「ベストの演技ではありません。ミスがありました。ここからよくしていきたいです」と語る。
初の大舞台を味わい、志も新たにした日本勢、フィギュアスケートを巡る情勢の変化の中でも根気よく取り組んできたベテランたち。その姿は対照的でも、向上心という共通点とともに、誰もがシーズン後半へと進んでいく。