サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「こうやって代表選手は変わるんだ……」
浅野拓磨が代表で感じた、ある変化。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/11/07 08:00
ブラジルW杯のメンバーから、明らかに中心メンバーが変わりつつある日本代表。代表チームは、まさに時代の節目を迎えている。
「『良くやったな』と言われなくなってくる」
「この変化は自分が成長している証なんだとポジティブに捉えています。日本代表において、僕は次のステップに差し掛かっていると思っています。
それは周りのチームメイトもそうで、要求もより厳しくなってくるし、ちょっとやそっとじゃ『良くやったな』と言われなくなってくる。この変化は間違いなく自分のレベルが上がってきている証拠なので、ネガティブに考えること無く、ポジティブにやっていきたいと思う」
その観点からすると、この直近2戦の出来は完全にブーイングされるべきものだった。そのことを本人に伝えると、まっすぐにこっちを見てこう返してきた。
「間違いなくそうです。僕に求められる一番はゴールで、それが最低限果たさないといけないこと。それが出来ない時点でダメなんです。
それにもっともっとピッチで周りに要求していかないといけないと思っていますし、逆に周りからの要求に対して『ちょっとまだ出来ません』と言っていられる暇も無い。
それなのに今日は何も出来なかった。個人として何も褒められることも無い試合だった」
本田、香川、岡崎は「この中で結果を出し続けてきた」。
自分へ厳しい評価を下す一方で、自分の心中に生まれた、ある気づきを教えてくれた。
「凄く思ったことがあるんですが……この厳しい目やプレッシャーの中で、ずっと戦い続けていることはとてつもなく凄いことだな、と。本田さんや香川さん、岡崎さんはずっとこの中で結果を出し続けてきた。
今の僕なんかよりももっと厳しい目にさらされている中でも、決してネガティブになること無く、どんなときもポジティブに考えながら代表でプレーをしている。『みんなこういう経験を重ねて変わっていくんだなぁ』と実感している最中なんです(笑)」