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J1残留争い、今年のボーダーは?
8勝と考えると新潟、大宮、甲府は。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/10/05 07:00
アルビレックス新潟が置かれた状況はあまりにも過酷だが、可能性が完全に潰えるまで諦めることはないはずだ。
残留争いは、数字で割り切れない感情の戦い。
14位の札幌も、柏、鹿島との対戦を残す。清水との直接対決もある。33節で相対するガンバ大阪、最終節でホームに迎え撃つ鳥栖も、与しやすい相手ではない。
広島や札幌に比べると、清水はより大きな希望を抱けるかもしれない。ACLの出場権や分配金獲得に手が届きそうなチームは、次節で激突するジュビロ磐田だけである。32節の札幌戦でライバルを叩き、33節の新潟戦でも勝点3をつかめば、その他の4試合の結果に関わらず残留が輪郭を帯びていくのではないだろうか。
データは未来を予想する手助けとなる。ただ、残留争いの最終盤は、数字で割り切れない戦いでもある。リーグ優勝やACL出場を目ざすチームはもちろん、優勝争いにも残留争いにも無関係のチームも、モチベーションが枯渇することはない。国内組でチームが編成される12月開催の東アジアE-1選手権の出場を巡って、ヴァイッド・ハリルホジッチ日本代表監督にアピールする機会がJ1リーグだからだ。
ここから先は、何が起こってもおかしくない。生々しい感情が、ピッチ上でぶつかり合う。壮絶で残酷なサバイバルは、12月2日の最終節まで続いていく。