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ハリル解任の可能性と言うけれど。
暫定は手倉森体制が濃厚、その次は? 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2017/08/29 11:30

ハリル解任の可能性と言うけれど。暫定は手倉森体制が濃厚、その次は?<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

監督の求心力を最も直接に左右するのは、試合の結果である。ハリルホジッチ監督はオーストラリア戦に向けて何を用意しているのだろうか。

W杯まで1年を切り、今から探しても消去法にしか……。

 適任者は誰なのか。

 ブラジルW杯での実績を評価基準にすると、コスタリカの監督だったホルヘ・ルイス・ピントは興味深い。このコロンビア人指揮官が採用するカウンタースタイルが日本に相応しいかどうかはともかく、イタリア、イングランド、ウルグアイとのグループを首位で通過したのは大会のサプライズだった。

 ただ、現在の彼はホンジュラス代表監督の職にある。W杯でチームを任せられるだけの実績と経験を持ち、なおかつ日本にゆかりのある人物に辿り着くのは困難だ。いま現在はフリーの立場にあることが優先され、消去法の人選となる可能性がきわめて高い。

 新監督のもとで強化を図るとなった場合、最短でも10月の国際Aマッチからとなる。FIFAのカレンダーによれば、年内に消化できるのは'11月の2試合を含めて4試合で、'18年は3月に2試合が予定されているだけだ。

 ロシアW杯の直前にテストマッチを組むとしても、新監督は相当に限られたスケジュールでチームを作り上げなければならない。日本との親和性を求めたいのはこのためである。

 そうやって考えていくと、オーストラリア戦の重要性が改めて浮かび上がる。ハリルホジッチ監督のもとで最終予選突破を決め、10月からW杯を見据えた強化に着手するシナリオこそが、ロシアでの巻き返しにつながる。

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