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代表の誇りを胸に。松田直樹も運命の
一戦を見守っている。~今年で七回忌、
代表への思いを決して忘れなかった男~ 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byKYODO

posted2017/08/30 06:00

代表の誇りを胸に。松田直樹も運命の一戦を見守っている。~今年で七回忌、代表への思いを決して忘れなかった男~<Number Web> photograph by KYODO

'11年8月4日に34歳で逝去した松田は、2度の五輪の他に、'02年日韓W杯など国際Aマッチ40試合に出場した。

 記憶に残る稀代の名センターバック、松田直樹が天国に旅立った夏からはや6年が経つ。今年、七回忌を迎えた。

“マイアミの奇跡”を起こしたアトランタ五輪、日韓W杯……守備の要として日の丸を背負って戦い続けた彼は、気持ちが熱くなりすぎて問題を起こしたこともあった。


 ジーコジャパンでは'04年夏の復帰以降、控え扱いが続いた。'05年3月、W杯アジア最終予選ホームでのバーレーン戦。ベンチメンバーから外れると、スタンドから観戦する決まりを破ってそのまま帰宅している。

 これには伏線があった。日本は5日前のアウェー、イラン戦で1-2と敗れた。従来の3バックから4バックに変更した理由について「(出場停止の)田中誠がいないからだ」とのジーコ監督の発言を知ると、心のなかの反発は収まらなくなった。

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