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日本には、“省エネ”バレーが必要だ。
中田監督が新鍋理沙に託した役割。 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2017/07/21 11:00

日本には、“省エネ”バレーが必要だ。中田監督が新鍋理沙に託した役割。<Number Web> photograph by AFLO

代表復帰を果たした新鍋。信頼関係の厚い中田監督のもとで各国相手に戦える今を楽しんでいるようだ。

引退も一度は頭をよぎった新鍋だったが……。

 新鍋はレセプションに優れ、V・プレミアリーグでは2013-2014シーズンから3年連続でサーブレシーブ賞を獲得している。

 また、スパイクを的確にコースに打ち分けるスキルも高く、ストレート側に打ってブロックアウトを奪うのが巧い。中田監督の言う「相手にとって一番嫌なこと」を体現できる選手である。

 延岡学園高校から久光製薬に入団した新鍋は、2011年に20歳で全日本デビューした。2012年ロンドン五輪では、安定したレセプションと勝負強い攻撃を買われて大会途中から先発に定着し、日本の28年ぶりのメダル獲得に貢献した。

 その後も全日本に招集され2014年世界選手権に出場したが、2015年は全日本の登録メンバーから外れ、新鍋の心も全日本から離れた。

 2015-2016シーズンのV・プレミアリーグで王座奪還を果たした時には、「もう辞めてもいいかな」と引退が頭をよぎったという。

「久美さんが監督になって、もしかしたら……」

「でも、辞めて、じゃあ何か他にできるかといったら、思い浮かばなかったし、それに、こういう言い方はあれだけど、お金をもらって、こうして好きなことをやらせてもらってるんだから、まだ終わっちゃダメなのかなというのもありました」

 引退は思いとどまったが、全日本は頭にはなかった。昨年のリオデジャネイロ五輪も、決勝の中国対セルビア戦しか見ていない。

 しかしその後、再び新鍋の中に代表への思いが沸き上がった。

「久美さんが(全日本の)監督になるとわかるまでは、全日本のことは考えてもなかったし、もういいのかなという思いだったんですけど、このタイミングで久美さんが監督になって、もしかしたら自分にもチャンスがあるかもしれないと思いましたし、一番は、久美さんともっと一緒にやりたいという気持ちがありました」

【次ページ】 新鍋も中田監督も、お互いのことを熟知している。

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