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池添謙一、レーヌミノルとオークスへ。
オルフェとカツ丼の大事な思い出。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byNaoya Sanuki
posted2017/05/19 07:00
雨が降り注ぐ悪天候を物ともせず、2冠を決めた2011年の日本ダービー。池添騎手だけでなく、池江泰寿調教師にとってもダービー初制覇となった。
毎年、自分がGIで勝った馬を北海道へ見に行っている。
「オルフェには本当にいい経験をさせてもらいました。3冠がかかった菊花賞はダービー以上のとてつもないプレッシャーだったし、2着に負けた阪神大賞典の時は、本当に騎手をやめようかと思った。もうGIなどの大レースに乗るのはやめて、細々とやろうかとも思いました」
だが、池添はオルフェに乗り続けることで、そのプレッシャーを克服、一歩一歩確かな成長を遂げて行った。
「この間、北海道にオルフェを見に行ってきたんです。毎年、自分が乗ってGIを勝たせてもらった馬を見に行っているんですが、元気そうでした。シンハライトやショウナンパンドラ、カレンチャンも見てきました。今年はオルフェの子供たちもデビューしますし、彼の仔に乗ってまた活躍したいですね」
「毎週カツ丼になるから正直大変で(笑)」
池添には、GIレースに乗る前の日に欠かさないことがある。
「ゲンを担ぐというか、GIの前の晩はカツ丼と決めているんです。オルフェでダービーを勝った時もカツ丼でした。でも、GIが続く春や秋の開催は、毎週カツ丼になるから正直大変で(笑)。去年、もうやめようと思ったんですけど、シンハライトでオークスを勝てたので、やっぱりやめないでおこうと(笑)」
今年のオークスもまた、レーヌミノルとカツ丼で、勝ちにいく。
Number927号「ダービージョッキー最強伝説」では、池添騎手ほか現役ダービージョッキー8人が全員登場。ダービージョッキーだけが知るダービー勝利の余韻、勝つための秘訣とは? 本誌掲載の記事「ダービージョッキーストーリーズ」でお確かめください。