藤田俊哉の日欧蹴球比較論BACK NUMBER
欧州で指導中、藤田俊哉が観たCL。
「グリエスマンは日本人のお手本」
posted2017/05/03 11:00
text by
藤田俊哉Toshiya Fujita
photograph by
Toshiya Fujita
2016-'17 UEFAチャンピオンズリーグもいよいよベスト4が決定した。
準決勝進出をかけた熾烈な戦いの注目は、なんといっても2人の日本人選手(ドルトムント/香川真司、レスター/岡崎慎司)がどんなプレーを見せてくれるかだった。結果はどちらのチームともベスト4進出は果たせなかったわけだが、この大舞台で2人の日本人選手が、スターティングメンバーとしてプレーしたというだけでも僕らの心を熱くし充分楽しませてくれた。
もちろん2人は悔しいだろうし、この敗戦を簡単には受け入れられないだろうが……。
欧州フットボールの最高峰はCL、という自負。
「W杯のステイタスを上回るのでは――」
そう感じてしまうほど、ヨーロッパにおいてチャンピオンズリーグの位置づけは高い。こちらの人々は地元クラブや、お気に入りのビッグクラブを熱狂的に応援する文化が根付いており、フットボールへの関心も高い。そうであるから代表マッチよりもクラブチームへの思い入れが強い。なにより、
「ヨーロッパのフットボールには長い歴史があり、レベルも高い。その最高峰がチャンピオンズリーグ」
そう考えている。
だからこそ、華やかな演出での舞台となる。
4年目となるオランダ暮らしでの休日の楽しみは、いろんなスタジアムに出かけての試合観戦となっている。車で行けるオランダ国内やドイツ、ベルギー。2時間程のフライトで行けるイングランド、スペインのリーグ戦を見るチャンスがあり、これまでに多くの試合を観戦してきた。それでもチャンピオンズリーグ(CL)のスタジアム観戦となると、まだ数えるほどしかなく10試合にも満たない。