岡崎「ショートカウンターが効果的なのに……」

　W杯ブラジル大会を目指したチームが、ポゼッションサッカーを目指したことは、改めて説明する必要もないだろう。そしてその顛末も。

　ハリルホジッチ監督の就任によって、「縦への速さ」が求められることは想像できた。しかし、それをチームとしてなかなか消化できないまま、予選を戦ってきた。

　昨季レスターでポゼッション率30％台ながらプレミアリーグで優勝した岡崎が、説得力のある表現をしている。

「カウンターというと、自陣に引いて守ってロングボールというイメージかもしれないけど、最近のサッカーは、高い位置でボールを奪って速く攻めるショートカウンターが効果的だと思う。

　でもUAE戦でもそうだったように、失点するのがイヤでべったり引く形になっている。もっとチームとして、押し込む場所を決めたり、ロングボールを蹴って一度ラインを押し上げたり、そういう部分が必要だなって思った。もっと強い相手だったら、やられている場面があった」

未解決の疑問はいくつも思い浮かぶ。

　目の前の試合に勝つこと。それが予選での絶対条件だ。だからこそ、内容以上に結果が重要だ。ブラジルW杯の反省も踏まえて、選手たちも“今”だけを見つめて戦ってきた。

　しかし、ワールドカップまで約1年となった。予選3試合を残して、グループ首位に立った日本だが、未解決の疑問はいくつも思い浮かぶ。

　ホームとアウェーで戦い方を極端に変えるのは良しとすべきか？

　選手たちが今も胸に秘める“ポゼッションの理想”は、指揮官と共有されているか？

　監督が就任して2年、チームの土台は築かれたか？

　格上と対戦するW杯でも、自陣に引いて耐え抜けるのか？

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