球道雑記BACK NUMBER
自信のないドラ1と、自信満々のドラ2。
ロッテ、2大ルーキー投手の期待値は?
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph byKyodo News
posted2017/03/28 11:00
春季キャンプ中にロッテが今季の「青ユニフォーム」を発表した際には、酒居(左)と佐々木という期待のルーキーが並ぶことになった。
伊東監督「自信なさげに投げてるからね」
「やっぱり自信なさげに投げているからね。特に左打者に対してのカウント球が取れていないのがね。(本当は)懐へ投げたいんでしょうけど、シュート回転して右打者のバッターボックスのところまで抜けるボールが結構あった。あの辺を修正していかないとね。ああいうボール球というのは本当に無駄になってくるので……」
伊東監督の言葉はどこまでも厳しかった。
オープン戦4試合を投げて、数字的には及第点以上。しかし監督が、開幕ローテーション入りを即決できなかったのは、こうした不安点をオープン戦最後まで解消できなかったことが影響している。
結果をとるのか、内容をとるのか、その両方なのかという部分で佐々木には厳しい状況が続いているが、涌井、石川級、あるいはそれ以上の大黒柱に育てたいという監督の意志があるとしたら、今は我慢のときで、それを克服する必要がある。
4月6日の北海道日本ハム戦で公式戦デビューを予定している佐々木。そこで指揮官の評価を覆す投球が出来るのか改めて期待したい。
一軍から二軍に落ちた酒居が、目の覚めるような投球を。
一方で、現在ファームで調整中のドラフト2位・酒居知史の状態が、ここに来て良くなっている。
3月19日のイースタン・リーグ(対横浜DeNA戦)で先発した酒居は、初回からストレートの伸びが際立ち、青柳昴樹、狩野行寿、松本啓二朗、細川成也から4連続三振を奪うなど違いを見せつけた。
2回に網谷圭将に一発を浴びて2失点こそしたが、5回までに奪った三振の数は11個。この日の投球を見守った福澤洋一二軍監督も、満足気な表情を浮かべた。
「一軍で打ち込まれた試合があって今はファームに来ているんですけど、キャンプからブルペンなんかを見ていても力強いボールを投げていましたし、そうした部分がファームに来てから出だしたと思うんです。やっぱりこれくらいは投げるんだなって感想を持ちました」