フランス・フットボール通信BACK NUMBER
ベンゲルが、こんなに嫌われてる!?
辞任すべき理由を全部並べてみた。
text by
ティエリー・マルシャンThierry Marchand
photograph byFranck Faugere
posted2017/03/16 21:00
契約延長がなかなか決まらない中、今季残りを戦い続けるベンゲル。ここからの巻き返しなるか?
守備、怪我、人気、リーダー……毎年同じ問題が。
繰り返されるディフェンスの問題は?
ベンゲルは、ロブ・ホールディングとカラム・チェンバーズをセンターバックコンビに据えてシーズンをスタートした。
選手が頻繁に起こす筋肉系の負傷は?
たぶんスパイクに問題があるのだろう。
チームが確固としたキャラクターを欠くのは?
ベンゲルはメルテザッカーをキャプテンにすることで解決しようとしたが、彼は負傷で6カ月間チームを離脱した。
ビエラが去ってから久しい中盤のリーダーの不在は?
ベンゲルは大枚をはたいてジャカを獲得したが、エンゴロ・カンテに対してはまったく食指を動かさなかった。アンリ、ベルカンプ、ファンペルシのアタックラインにノスタルジーを感じるばかりで、クン・アグエロやルイス・スアレスには何の興味も示さなかったように。
繰り返されるのは、毎年同じ映画だ。
ベンゲルは毎年繰り返す愚行から学んで無いのか?
不幸なスタートを切る8月。初秋に盛り上がる希望。10月・11月に続発する選手の負傷。冬に入り調子を持ち直すが、チャンピオンズリーグはラウンド16で敗退しリーグも次第に順位を降下。シーズン終盤には再び調子を上げて、最低限のノルマであるチャンピオンズリーグのチケットは確保する。
ベンゲルは過去の苦しみから何の教訓も得てはいない。
彼はただ、雨が降りやむのを待つように、時が経過するのをじっと眺めている。